蒜山耕藝の台所「くど」にて、味噌つくりWSを開催いたしました。
暖冬の影響か、いつもより雪の量が少ないようですが、それでもやっぱり「北国」!
新見(同じく岡山県北)からいらしたお客様が、「新見はとっても良いお天気だったのに!」と驚かれていましたが、
ここ蒜山は、中国山脈・山陰地方。
岡山からのお客様をお迎えするかのように、前日夜には雪がたくさんふりました。
今年で二回目となった「味噌作りWS」。
とびっきりのお味噌を作ろうと、できる限り力をつくしました。
①大豆・・・蒜山耕藝の無農薬無肥料 サチユタカ。
②米・・・おなじく蒜山耕藝の自然栽培米。
③麹・・・福井 マルカワみそさんの蔵つき天然麹菌。
④塩・・・モンゴル 天日湖塩
⑤水・・・蒜山の清らかな湧水
⑥樽・・・徳島 司製樽さんの木製樽
⑦場所・・・くどの気持ちが良い雰囲気・素晴らしい景色・ご参加のみなさまと共につくる温かい空気感
柔らかく炊いたお豆は、手でつぶしてみたり、ミンサーを使ったり・・・
丁寧に混ぜ合わせたら・・・
それぞれが選んだ容器に仕込みます。
こちらの樽は、新品ほやほやの1年目の樽。
美味しくなーれ・・・。
ワークショップの後は、特製のお雑煮。
蒜山耕藝の「玄米餅」を油で揚げてお醤油を絡めたものを、お味噌つくりの家庭で生まれた「大豆のあめ」(ゆで汁)と、寒さの中甘みを増した大根で丁寧に出汁をとったお出汁に入れていただきます。
この日だけの特別なお雑煮。
お味はいかがでしたか?
さて、一夜明けて参加いただいた方から、早くもたくさんのご感想をいただいております。
雪景色とみんなで味噌仕込み、とっても気持ちがよかった!
素晴らしい景色の中で仕込んだお味噌でいただける朝餉が楽しみ!
味噌が熟成する日々に味噌樽の美しさを眺める楽しみができた!
などなど・・・
皆様からの嬉しすぎるメッセージに、私もやっと一息つきました。
昔の日本人ならば誰もが仕込んでいたであろう「手前味噌」。
3種の材料さえあれば、自然に発酵が進み、10か月後にはお味噌としていただくことができます。
日本の風土に合ったこの素晴らしい調味料の作り方はとてもシンプルで、簡単なものです。
しかし、戦後の日本が効率やスピードを求めてきたことで、
手前味噌を作る家庭は激減し、
大豆の自給率は下がり、
食文化を伝え・受け取る人間関係さえもが薄くなってきています。
この環境の中、今回も無事に味噌つくりWSが開催できたのは、私だけの力では到底およばず、多くの方のご協力をいただいたからこそ。
ご参加いただいたお客様をはじめ、
農家さんのおかげであり、
お味噌つくりや天然菌をわけてくださったお味噌屋さんのおかげであり、
沢山の大豆をふかしてくださった蒜山の農家さんのおかげであり、
日本の素晴らしい食文化の一つである「木桶職人」さんのおかげであります。
みなさん、本当にありがとうございました。
そして、special thanks としてもう一方。
日本の食文化の現実や、美味しい発酵食品についての知識を惜しげなく伝えてくださった ワイン農家コルトラーダの道子さん。
美味しいものを作り出すうえで一番大切なことは、「ひと」と「場所」だと教えてくれたのが彼女です。
いつもいつも大切なことを教えてくださり、本当にありがとうございます。
来年も、再来年も、蒜山「くど」でのお味噌つくりWSをつづけて開催していきたいと思っています。
今回ご参加いただいたみなさんも、まだご参加されていない皆さんも、どうぞ次の冬を楽しみにしていてくださいね。
明後日からレギュラーレッスンが始まります。
2月27日には包丁コーディネーターの廣瀬さんのスペシャルレッスンも企画しています。
今月のviorto! 、いよいよ始まりました。
2月もどうぞよろしくお願いいたします。
p.s みんなのお味噌が美味しくできますように!!!