9月は「中国薬膳」をテーマに教室を開催しました。
季節が変わることに穏やかに身を任せられると気持ちが良いもの。
「薬膳」というと難しく聞こえますが、基本は地産地消、季節のものをいただくことだと思います。
「旬」をわかっているつもりでも、自分の住む地域の旬。と、限定的に意識してみると意外と「あれ?」ということがあるものです。
長野に住む友人がいますが、瀬戸内に住む私とは季節や気候が全く違うものですから、お互いが来ている服装が全く違ったりして合うたびによく笑い合います。
流通の発達したこの時代、マスメディアや大きな販売店が提案している旬は本来のものとは1ヶ月くらい早いと感じることがよくあります。
今一度、自分の住まう地域の畑や山里の果実などを観察してみると新しい発見があるかもしれませんね。
しかし大切なことは、自分の身体が何を欲しているか。に尽きると思います。
食べたいものを食べる。
なんとも健やかで自然な響きです。
月の初旬から月末まで基本的には同じ献立で料理教室を開催しています。
でも、「今一番美味しいものをご提案したい。」という想いを貫くと、
同じ献立を続けることに無理を感じる季節もあるのが現実。
特に9月は日々気温や湿度が激しく変化するため、今日は少し酸味を足した方が美味しいという日があったり、今日は胡麻を沢山入れてコクを出した方が美味しい、という日があったりします。
小さな変化に順応しながら、身体が欲するものを丁寧に取り入れながら料理をすることは楽しいものです。
初秋の薬膳では、夏に溜めたほてりを取り除くこと、そして潤いをとることが大切だと言われています。
私の身体は、梨や無花果ばかりを求めていました。
これを書いている晩秋になった今日は、あんなに欲していた梨と無花果を必要としなくなっていることに気がつきます。
今、食べたいものは何ですか?
本当に食べたいものを身体に美味しく取り入れて、心と身体を存分に整えたいと強く思います。
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・梨と蓮根の胡麻和え
・白木耳のチキンスープ / トマトとじゃが芋のチキンスープ
・よだれ鶏
・肉餅
・茄子味噌納豆丼
・蒸し無花果