夏の始まりはいつだってわくわくする。
太陽の力が強まり、気温は高くなるけれど、夏野菜の収穫が始まる。
もう食べれないよ、というくらい野菜天国になるのが岡山。
でもこの夏は、西日本、そして私たちが住む岡山でも水害から始まりだった。
いつもは溢れんばかりの野菜をどう調理していこうかと悩ましいくらいなのに、トマトやキュウリをはじめとした野菜たちは悲鳴を上げ、畑の土は流れたところが沢山あり、(そしてその後の猛暑で秋野菜にも影響があるくらいだ。)、工場の爆発で葡萄が飛んでしまった農家さんもいるらしい。
地球の変化は今に始まったことではない。
この変動に柔軟な心と体でしっかりついていけるかどうかがカギなのではないだろうか。
そんなことを考えながら作った7月の料理。
ナムル3種は、トウモロコシ、胡瓜、茄子。
それぞれの食感を生かした調理方法を考える。
胡瓜は少しでも水分を抜き、ごま油や魚醤の味が含まるよう炒める。
とうもろこしは、ザクザク切ってイタリア家庭のやり方で蒸し炒めをする。
茄子は少量の水分で蒸す。
もちろん、野菜たち本来の味わいを損ねないような、いや生かすような味付けを工夫する。
一期一会というけれど、食べ物と私たちも常にそのような関係だから。
ありったけの想いを込めよう。
食後は、私の大好きな葛練りを夏仕様にして。
桃の香りを柑橘の爽やかさが優しく引き立てる。
葛は日本古来からある在来の植物。
もっともっと、私たちの暮らしに馴染んでほしいと、常に考えている。
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〇トウモロコシのナムル
〇炒め胡瓜のナムル
〇蒸し茄子のナムル
〇カムジャタン
〇梅酢おむすび
〇ジューシーフルーツと桃の冷たい葛練り