4月レッスン模様。
旬の素材を美味しくいただくレッスン。
筍・山菜・野草・雪下人参などをいつもの食卓で楽しめるメニューに。
4月といえば筍ですが、岡山の人は「たけのこは買うものではない!」といいます。
毎年食べきれないほどの筍(なんという幸せ!)をいかに日々美味しくいただくかというなんとも羨ましい悩みがあるということを岡山に移って知りました。
筍ご飯もたっぷり食べたし、お吸い物も、若竹煮も、存分に楽しんで、さて?!・・・・という状況・・・。
そんな方にお勧めしたい筍レシピ:筍のグラタンドフィノアと筍のフリットを今年はご紹介させていただきました。
(しかし今年はどうやら不作の年であったようで、豊かな岡山といえど「もっと筍食べたかったなぁ」なんて言う方も多いかもしれませんね。)
蒜山耕藝さんからわけていただいた雪下人参は、生でいただくお料理と加熱するお料理と2種で。
上は、大根の花と人参葉を添えた「人参のカルパッチョ」。
スライスし、上質なオイルと塩だけをかけた清らかな味わいを皆さんと楽しむことができて本当に良かったと思っています。
何かと忙しいこの世の中、時短という言葉がもてはやされています。
すぐにできる・手間がかからないという意味ではこのような一皿は同じ類のものなのかもしれません。
パパッと調理をして食にありつくことは、何も悪いことではないと思いますが、
大切なことは、食べる人が幸せだということ、そして調理したものが美味しいということ。
時間短縮料理としての人参のカルパッチョではなく、この人参はこういう風に食べたらきっと美味しくてみんなが喜んでくれると思い作ったら、偶然手間がかからなかったという料理。
やはりそこにあるのは(ちょっと照れくさいけど)愛なのだと信じています。
食べてくれる人への・農家さんへの・そして目の前にある作物への愛 etc・・・
加熱した人参もとても美味しいので2品目はピーナツバターと一緒に加熱してみました。(いかがでしたか?)
素材の味、十分に楽しんでいただくことができたのならばとても幸せです。
それからデザートは懐かしいババロア。
「昔よく母が作ってくれました。」という方の多いこと。
かくいう私もその一人です。
五感の記憶に残る料理が作れる人に私もなってゆきたいものです。
ここからは、1カ月ババロアを作り続けてみた私の気づき。
「料理は否応なく変化する」ということ。
母の味・・・のつもりが、もうすっかり私の味です。
時代の移り変わりや、材料の違い、好みの違い、食べる人の違い、器の違い、道具の違い・・・言い出せばきりがないほど、
作る人によって料理というものは必ず変わるものなんだと。
母が作ってくれたババロアも好きだけれど、私が作ったババロアもとても好きです。
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5月のレッスンは、「五感を研ぎ澄ます」ということをもっと具体的にお伝えする時間としたいと思います。
viorto! は、レシピを提供する場所ではなく、暮らしを考える場所としたいと常々考えています。
料理教室なんていう名前をつけているので、少し紛らわしいかもしれませんが、私は先生ではなくて家庭の台所に立ち、みんなに料理をふるまうことが大好きなただの人です。
そんな私がきっかけで、もっともっと料理が好きになる人が増えたらうれしいです。
まずは素材を感じることから・・・。
5月もどうぞよろしくお願いいたします。
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