この国の料理にあの国のスパイスがきいたら、なんと面白いことだろう、と一人妄想してドキドキすることがよくある。
例えば、イタリアの食材を生かす調理方法に私たち日本人のセンスをちりばめたら・・・というのは一つの例であるが、私が最もワクワクする例の一つである。
「食材の力を最大限に引き出す」というイタリア家庭料理の考え方は逸脱していると思う。
野菜はもちろん肉や魚に至るまで、どこまでもシンプルに目の前の食材を最大に美味しく食べるために時間と手間をかける。
そしてそのシンプルなお皿に、「別の食材との調和」を重ねてみると、なんとも幸せな食卓になることが多々ある。
日本の料理は、様々な食材を重ね合わせる調和料理だと思っている。
食感、香り、色など、五感で楽しみたい、インスピレーションの料理。
料理で世界を旅することは、これだからやめられない。
(五感の先で料理を楽しむ話はまたいつか。)
オリーブオイルをたっぷりと染み込ませたフォカッチャ。
使ったオリーブオイルの名前をつけたいくらい、どんなオイルを使うがいちばんの鍵。
「食べることが好き」から始まった料理道だが、「食べること」と同じくらい、「食べてもらうことが好き」だと、感じた5月。
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・ガブリエッレのフォカッチャ
・鯵の酢じめサラダ
・切り干し大根のアラビアータ
・グリーンピースのポタージュ
・グリーンサラダ
・水のゼリー 赤いハーブシロップと