2017年6月の記憶。
さわやかな6月の始まり。
「雨が降らないねぇ。」と教室でも毎日のように皆さんとおしゃべり。
今年は玉ねぎが豊作だという声をいろいろな方面から耳にすると同時に、教室にもたくさんの恵みが集まりました。
イタリア料理に欠かすことのできない玉ねぎさんたちがこんなにもいっぱい。
ついつい顔がにやけてしまいます。
さて・・・6月のテーマは、「ズッキーニと玉ねぎを美味しくいただく。」
まずは、アントネッラが教えてくれたミルフィーユ仕立て。
丸ごと焼いてしまうイタリア人の豪快さを私たちもまねっこしてみました。
美味しく焼けたらスライスしてお皿に盛りつけます。
~感性のおもむくまま、自由に~
簡単なようで、これが難しい!のですよね。
集中して仕上げないと、味付けが決まりません。
普段はおしゃべりな私ですが、ここはしばし沈黙の時間が流れます。
そしてこちらの写真も実は同じお料理。
6月後半に差し掛かり、梅雨らしいお天気になったと思うと、ぐんとズッキーニたちが成長してきました。
ずんぐりむっくり、水分たっぷり。
野菜たちの声をきき、臨機応変に調理方法を変更!
スライスしてオーブンへ。
切り方ひとつで大きく味わいが変わるとても楽しい例。
(レッスンにご参加された皆様、目の前のズッキーニの声を聴いてお好きな方法をお試しくださいね。)
前半のプレートはさわやかな空模様と同じさっぱりランチ。
後半はしっとり梅雨空を吹き飛ばすようなカレー風味のパワーランチ。
季節の移り変わりに寄り添うと、こんな風に自然と食べるものが変化していくのだなぁと、私自身興味深く感じました。
そんな中教室に舞い込んできたお花たち。
この蒸し暑い季節でもとても元気にはつらつとパワーを注いでくれました。
愛情を沢山受けて育ったんだと、毎朝会うたびに感じました。
何しろとてもとても元気なんです。
わたしも自然とこの子達と向き合い、愛情を注ぐことができたからかもしれません。
野菜も、お花も、同じ植物。
育てる人の愛情はもちろんのこと、手に入れた人もそれらと丁寧に向き合うことで、私もこんなに幸せになれるんだと感じました。
「美味しいものってどういうものだろう?」
そう真剣に考えるようになってから、私の心と体は日々大きく変化しています。
美味しいものを探し始めると自然と五感が研ぎ澄まされてくるのです。
「美味しいものとは、心にも体にも無理なく心地よいもの。」
じめじめ蒸し暑く、嫌われがちな梅雨の季節ですが、
今年の私は不思議とこの季節の移り変わりが愛おしくて仕方がありません。
今にも雨が降りそうな曇り空や、水分をたっぷり含んだ重い空気、じっとり汗ばむ肌にすら感謝したくなります。
これはきっと美味しいもののおかげ。
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そんな中、親愛なるお料理仲間の戸練ミナさんのお料理教室を開催しました。
心からお料理を楽しまれている戸練先生。
本当にお料理が好きなんだと嬉しくなります。
(もちろん周りの私たちも一緒にニコニコしてしまいます。)
戸練先生は、野菜たちを見るとどんな風に育ってきたのかわかっちゃうんですって。
丁寧に切ってそれぞれを重ねます。
この瞬間の馨しさときたら・・・!
「野菜たちから出てくる水分は、川~海~空~雨~大地と循環してきた水。美味しい野菜をいただきたいのならば、私たちの暮らし方も考えたいですね。」
と、とても素敵なメッセージをいただきました。
愛情たっぷりの彼女に会うと、私はいつも元気をもらいます。
こんな風に野菜たちも元気をもらって美味しくなっちゃうのだと思います。(絶対そうに違いありません!)
戸練先生の重ね煮教室。次の開催をどうぞ楽しみにしていてください。
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7月はどんなお野菜に出会えるのでしょうか。
そしてどんな人と巡り合えるのでしょうか。
美味しい学びの時間を一緒に共有していただけたら光栄です。
7月もどうぞよろしくお願いいたします。